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​ヘルメス大賞

​ヘルメス大賞は過去3年間に出版された占星術の研究書、教本、翻訳書のうち、最も優れていたと認められる書に与えられます。

 

 

選考人
(50音順、敬称略)いけだ笑み、鏡リュウジ、賢龍雅人、田中要一郎、芳垣宗久。

 

過去3年間の多くの書籍リストの中から厳選な審査の結果、まず、3作品がノミネートされました。

ノミネート3作品は5つ基準で審査されます。

情報量・・・情報量が豊富か。
論理的整合性・・・情報は正しいか。主観が入り過ぎていないか。バランスがとれているか。
独自性・・・着眼点にオリジナリティがあるか。今まで誰もやっていないことか(オリジナリティであったり誰も着手していないジャンルや翻訳物)。
影響度・・・何度も参考にしたいか、引用したいか。
その他の良さ・・・上記以外の良さ。言語化できないような部分も含まれます。

この5つの基準、各5点満点

審査員が点数をつけ、投票し、最も総合得点が高かったものがヘルメス大賞となります。

しかしながら今年2025年は、2作品が同点となりました。

その場合、審査員が1位にしたのが最も多い作品
がヘルメス大賞となりますが、今年はこちらも同点となりました。
結果として2作品での再投票となり、今年のヘルメス大賞が決定いたしました。

第6回(2025年6月28日)

ハウス 天空の神殿
デボラ・ホールディング 著  皆川 剛志 翻訳

太玄社

情報量・・・23
論理的整合性・・・19
独自性・・・21
影響度・・・24
その他の良さ・・・22

合計 109


ハウス理論の背景となった宇宙観、様々なハウス計算システムの比較、
また古典と現代のハウスの象徴解釈の違いなど、
この主題においてこれほど詳細なリサーチと考察を行った文献は後にも先にも無いように思われる。
21世紀にもハウスの議論は持ち越されているが、

その起爆剤となったのは間違いなくこの書である。

ハウスへの理解を深めるためにとても役に立つ。
各ハウスの象意をマーニリウス、その他(古典)、
リリー、モダン・・など6つの表にして意味を比べてくれているなど、
非常に丁寧なリサーチと裏付けを持ち、常に参考にできる良書。

やや古いけれど、ハウスの歴史を掘り下げることになった現代の古典。

ハウスに関する歴史的な意味の変遷をまとめていて、

それは第Ⅰ部にあるが、神話や哲学に基づき説明をしていて、
原書が出版された90年代後半の状況を考えるなら、かなりの労力が必要だったと想像がつく。
しかし第Ⅱ部は根拠の弱さと若干の強引さ、感情的な部分が見られ、残念な印象をもつ。
そうはいえ、ハウスの解釈に関する研究としては優れており、読んでおいた方が良い一冊。

待ちに待った名著の日本語翻訳化。
ハウスを学ぶ時に誰もが進められるテキストだが、
これからもそれは変わらないだろう。専門用語もカタカナのままでなく、
できるだけわかりやすく日本語化されているので、難しい内容も読みやすいものにしている。

ノミネート作品(出版順)

完全マスター 予測占星術 ―基礎から実占まで―
皆川 剛志 著

太玄社

アストロノミカ
マーニーリウス 著/竹下 哲文 翻訳
講談社(講談社学術文庫)

これまでの受賞作

第5回(2024年9月28日)

『アラン・レオの占星術 出生図判断の秘訣』
アラン・レオ 著 田中 要一郎 監訳 黒岩 健人/田中 紀久子 翻訳
太玄社刊

第4回(2023年8月06日)

『鏡リュウジの占星術の教科書III:深く未来を知る ステップアップ編』

鏡 リュウジ 著

原書房刊

第3回(2022年8月20日)
 『現代占星術家のための伝統占星術入門』 
ベンジャミン・ダイクス 著 
田中要一郎 翻訳
太玄社刊

第2回(2021年9月23日)
『ホラリー占星術 入門と実践』
アンソニー・ルイス 著
鏡リュウジ 監修訳
駒草出版刊

第1回(2020年9月22日)
 『クリスチャン・アストロロジー』 
ウィリアム・リリー 著 
田中要一郎 監訳 田中紀久子 翻訳
太玄社刊

©2022 by 日本占星術協会

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