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日本占星術カンファレンス

第一回

〈2022年テーマ〉
ニュー・ホライズン


【開催日時】
2022年8月20日(土)8:30~

ご挨拶

この度、日本占星術協会主催で日本占星術カンファレンスの第1回目が開催されることになりました。占星術の研究者が一同に会して行われるこのカンファレンス。初めて出会う占星術の知識や考え方、様々なスピーカーの講義に耳を傾けることで、占星術の世界がこれまで以上に広がったり、新たな可能性が見つかる場になるかもしれません。占星術の道は長く終わりがないようにも思えますが、このカンファレンスが占星術の歩みの一助になってもらえれば幸いです。

日本占星術協会会長 田中要一郎


スケジュール
2022年8月20日(土)

08:30am 開会式

09:00am 田中要一郎
10:00am いけだ笑み
11:00am 賢龍雅人
12:00pm バーグ文子

昼休憩
01:00pm~

02:00pm 石塚隆一&チャンドラ・ケイ
03:00pm 芳垣宗久
04:00pm 登石麻恭子
05:00pm 鏡リュウジ

06:00pm ヘルメス大賞
〈ヘルメス大賞は過去3年間に出版された占星術の研究書、教本、翻訳書のうち、最も優れていたと認められる書に与えられます。〉

06:30pm 閉会式

各講義50分。
講義と講義の間に10分間休暇。
お昼休憩は1時間。



田中要一郎

未来への進行:プライマリー・ディレクションとセカンダリー・プログレッション

出生図の惑星やポイントを進行させる予測法に、 現代占星術ではセカンダリー・プログレッションがよく使用されるもののひとつですが、 近年の伝統占星術の復興とともに、プライマリー・ディレクションの研究が進み、欧米では使用する占星術家も増えてきています。 プライマリー・ディレクションは1世紀のドロテウスや2世紀のプトレマイオスによる書の中でも 紹介されており、長い歴史の間使用されてきました。 今回この進行による二つの予測技法が基づく異なる概念を比較し、 近代に入ってからの誤解を挙げ、実際にはどうであったのかということも提示します。



いけだ笑み

惑星の品位について:その種類と用途

古典占星術では、ホロスコープを読むときに「注目すべき惑星はどれか」を考えます。 その目安として惑星の強さを測る物差しがいくつもあり、中でも惑星の品位(ディグニティー)は、支配星(ルーラーシップ)の元となる概念で、エジプト、アラビア、ギリシャヘレニズムを経て現在のものへと変容してきました。 今回私は、ディグニティーの成り立ちと種類の紹介から、個人への影響の可能性についてお話しします。

賢龍雅人


人生の文字盤:Age Point

占星術の未来予測の手法は、体系化された時から様々なものが考案されてきました。その中で独自のアイデアを持ちながら、今ではあまり知られていないものも多くあります。20世紀に入りマズローや、ロジャースなどによるヒューマニスティック心理学が登場するころになると、占星術の世界にもこれまでと違った、人の一生を時計の文字盤に置き換えて考える予測法が現れます。フーバーのLifeClockや、A.T.Mann のLife Time Astrologyが知られていますが、今回はルディアのAge Pointを扱って、その独自の考え方の紹介と検証をおこないたいと思います。


バーグ文子

四体液論について:計算法と個人の性質に合わせた養生法

四元素の基礎理論はゾロアスター教に遡り、古代ギリシャのヒポクラテスにより四体液論に発展し、その後ガレノス、ユナニ医学へと受け継がれ、18世紀まで重要な医学的理論として扱われてきました。個人独自の四体液のバランスをもとに体質、気質が表現されます。これを出生図から割り出し、体調を崩す要因や養生法を探っていくのがメディカル・アストロロジーの基本となります。体質計算法と個人の性質に合わせた養生法を紹介致します。



石塚隆一
チャンドラ・ケイ

「ビジュアルアストロロジーへの招待〜心理占星術と恒星との融合」

三次元占星術、恒星占星術などとも呼ばれていますが、ベルナデット・ブレイディが確立した『ビジュアルアストロロジー』は、黄道上に投影する通常のホロスコープを天球全体へと拡張し、さまざまな星座や恒星などと関連付けながら象徴のイメージを深めていきます。恒星という土壌に撒かれた出生図という種がどう開花するのか。出生図、スカイマップ、恒星パランを統合し、全体像を掴んでいく方法をご紹介します。


芳垣宗久

水瓶座の歴史

「牡羊座は元気、牡牛座は穏やか」といった12サインの性格的な特徴は、古くはヘレニズム時代の文献にも記述がありますが、その内容は時代によって変遷が見られます。特に占星術の心理学化が始まった19世紀以降は、12サインを描写するボキャブラリーは格段に豊かになりましたが、かえって解釈が混乱し、その本質が見失われしまったサインも存在します。この度の講演では、歴史的に最もラディカルな変容を遂げてきた水瓶座の人格イメージを主軸として、先人たちが12サインの元型をどのように見出してきたのか、その過程を再検討してみたいと思います。


登石麻恭子


キローンの多彩な顔

西洋占星術において小惑星であるキローンは心の傷や癒しに関連すると言われています。 しかし先端医療や先端技術に関連する要素としても取り上げられていたり、教育などにも関わる要素を持っている天体です。 今回はキローンについて、神話や伝承、その背景などから様々な側面を多彩にとらえつつ、どのような働きを持つかなど解釈としての多様性を引き出していきます。そしてその上で、キローンの意味として本質的な骨格はどこにあるのかを探ります。 傷や癒しだけではないキローンの働きについて可能性を広げていきましょう。


​鏡リュウジ

エレメント再考 

惑星のエレメント配分のアセスメントは、今ではホロスコープ解釈の最初のステップの一つとして定着しています。この方法は、あの心理学者ユングも患者のホロスコープを見るときに(ユングはときおり患者のホロスコープを参照していたのです!)用いていた証拠があります。 しかし、伝統的な占星術ではこのような方法は見当たらず、これは現代占星術のイノベーションの一つだと考えられます。このトークではエレメント解釈がどのように発展し、展開してきたのかを振り返り、その可能性を示していきましょう。僕たちのこころの深いところに根ざす物質的想像力がいかに占星術と結びつき、自らを表現してきたのか、再検討し、象徴が新たなかたちで生命力を獲得してゆくプロセスを検討します。





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